きょうも歯科医はゆく。
仮の歯
“時間”は、誰にとっても大切
「バリッ。」
仮の歯がとれてしまった。
治療中だったが、痛みもないし、仮の歯も付けて見た目もよくなったので、面倒くさいから、歯医者の予約をすっぽかして、何ヶ月もたつだろうか。
その歯医者は予約制で、電話して予約すると好きな時間がとれないので、とにかく行くことにしよう。

合室には、何人かが待っていた。
「歯がとれたので、すぐになんとかしてください。」
「予約の患者様でいっぱいですので、かなり待つようになりますが・・・・」
「前歯がとれて、これじゃ仕事もできない。早くみてくれ。」
時間もないので、強気に受付の人に言った。
予約している人は、時間通りに診療室に呼ばれるが、自分だけは待たされた。
「何分、待たせるんだ。」
「予約している患者様の合間に診るようになりますので、もう少しお待ちください。」
「なるべく早くしてよ。困るんだから。」

局、30分以上待たされた。
「仮の歯なんとかしますけど、予約の患者さんを優先的に診ますので、時間はありますか?」
「しょうがない。お願いします。」
時間がかかったが、何とか壊れた仮の歯を修理して付けてもらった。
「今度は、とれませんよね。」
「仮の歯ですから、しっかり通って治してください。」
「はいはい、わかりました。」
先生は、他の患者さんにあやまっている。
「お待たせしてすみません。急患の患者さんがはいってしまいましたので・・・」

の予約をしたが、面倒くさい。またとれたらでいいや・・・・
仮の歯がとれないと来ないAさんの心境はこんなもんでしょうか?
<2005.12.14>

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