ぴったりの入れ歯でにっこり
在宅診療日記その1
ょうは診療所は休み。でもDr.島田には往診があります。新しい入れ歯を作ったMさんのおうちに行きました。Mさんは80歳の女性。息子さん一家と一緒にお住まいです。

「入れ歯の調子はどうですか?」とMさんに聞きました。
「右の下が少しあたって痛いです。」
「わかりました。入れ歯の調整します。」入れ歯の調整しながら話はすすみます。
歯の話より世間話の方が多いこともあります。

「先生、きょうはビスケットを食べました。何年かぶりですよビスケットなんて。」
「お体の調子はどうですか?」
「最近は調子がよくて、おうちの中でしたら歩けるようになりました。」とうれしそうにお話をします。

はMさん、初めて会ったときは元気がなくほとんど寝たきりで、食事も介助をしてもらいながら軟らかい物をなんとか食べていました。前に作った入れ歯はあわなくなりほとんど使ってませんでした。よ〜しMさんのために新しい入れ歯を作っておいしいものを食べもらおうと何回もおうちに行きました。

して新しい入れ歯ができました。入れ歯をいれて大好きなおすしを食べたとき、Mさんに笑顔がもどってきました。本当にうれしそうに僕の手をにぎって「ありがとう、ありがとう」と何回も言います。歯医者になって本当によかったと思う一瞬です。よ〜しこれからも歯医者に行くことができない困っている人のためにがんばるぞと、Mさんから逆に勇気と元気をもらったDr.島田でした。
<2000.7.12>

INDEX