今年も新人研修の時期がやってきた。前回新人を採用した時には、退職者が重なったことや歯科衛生士が突然出勤拒否をしたなどで、私の負担は非常に大きかった。私は、(正直言って)私の診療所でしっかり研修をすれば、普通の人でも下手な歯科衛生士よりも動けるようになると思っている。歴代の円満退職したスタッフは、いずれも下手な歯科衛生士より技能的には優秀であると思っている。実は歯科衛生士が突然出勤拒否になったのは、他の歯科助手より技能や患者さまの扱いの点で自分が大きく劣っていたからだったようだ。
幸いなことに、当院のスタッフも(相当手前味噌になってしまうが)それなりに成長してきたと思う。そこで、今度は「研修の骨子」をスタッフたちに考えさせて文章で提出させた。「ひまな時間ができれば、楽をしたい」という傾向の強い若いスタッフではあるが、見ていると何やら相談らしきものをして文章を書いている。それからしばらくしてスタッフが私に骨子を文章で提出した。 提出された文章は「文章言葉」と「口語言葉」が一緒になっているが、日本語としてはそれなりになりたっている。読んでいて興味深いのは、時々彼女たちの私への不満が垣間見えるところである。 「新人=何も分からないひとに“何回も言っているのに”とか言うのはダメ!! →反感をかう。」 おそらく彼女たちも私にそのように言われたのであろう。私としては、このような表現をとる時には、最低でも5回以上言った時に言うことにしているが、この点は考慮がないようだ。 また、「結果も大事だがその過程も見てあげる!! →分かってくれると理解もできる」 という文章もあった。これらの私への注文とも思える文章は、しっかり赤字で書かれている。最近の若い人への研修ではとにかく、 「同じことを何回も言ってもすぐに忘れる」 「口ではハイハイと言っているだけ」 「反応が全く無い」など、手厳しい意見が多い。 でも、よく考えてみれば、彼女たちはこうして義務教育や高等学校を潜り抜けてきたのである。だからよくよく聞くと、彼らなりに合理性?のある行動なのである。 でも、こうした新人たちの理解しえない行動パターンも、ウチのスタッフは彼女たちなりによく見ている。 「立ちっぱなしや座りっぱなしは集中力が散漫になり、ムダな時間になる」 「動かなくては何もわからないので動作で教える」 「セメントの練和などは何に使うのか理解させてから練習した方がよい」 「コツを教えてあげるのが大切。その後は実践あるのみ」 「石膏をつぐ時には、スタッフに見学しつつも練習させる。」 「電話応対は、紙を見ながらでもよいのでやってみる」 「受付は診療の流れを把握することが重要」 「一人の患者さんの初診から最後までを通して見学する機会を作ってほしい」 などけっこう建設的な内容である。 これを見て、多少なりともウチのスタッフは成長したな!と久しぶりに実感した。スタッフの成長を実感できることは、経営者冥利につきることである。 |
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| <2007.3.14> |
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