僻地に生きる歯科医
セカンドオピニオン?(その2)
カンドオピニオンは文字どおり、主治医以外の先生の診査を受けることを意味するのであるが、そこで大切なことは患者さんがその主体となって治療の道を模索しなくてはいけないことである。ところが実態は、主治医への不信感の一表現手段であったり、主治医のあら探しだったり、現実と大きく乖離(ゆうり)しているケースが少なくない。


まにだが、「○×歯科で今こういう治療を受けているが、これは適切か?」などと聞かれると返答に因る。治療の経過や治療方針がわからないのに評価はできない。ところが、往診に出かけると患家では結構このような場面に遭遇する。なかには患者さんそっちのけで、家族が孫を連れてきてああだこうだと質問することがある。そればかりではない、介護に関する勉強会に講師としていっても、しばしば質疑応答の場面となると、介護そっちのけで自分やその家族のための質問がバンバン出てくる。

ういった場で丁寧に質問に対して答えたつもりでも、必ずしも内容は正しく伝わっていないことが非常に多い。しかも、その正しくない内容が一人歩きすることが少なくない。そして、マスコミがしばしばそのことを増幅してしまう。
「抗生物質をだす先生は良くないんですってね!」
「義歯を入れていると、義歯についているバイキンで死ぬんですって」
「痴呆があればどこの施設も受けてくれないんですって」
「前歯は保険が効かないんですってね!」

くもよくもこんないい加減なデマがまかり通っていると少しあきれてしまうが、しかしこれが現実なのである。正しい情報を正確に伝え、なおかつ正しく理解してもらう。簡単なことかも知れないが、非常に奥が深い。
<2003.10.9>

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