僻地に生きる歯科医
セカンドオピニオン?(その1)
に出かけると時々街の人から歯科に関して聞かれる。最近では介護についても質問が同級生の間からよく聞かれる様になった。歯科医師のなかには「街で歯科に関して聞かれるのは誤解の元だし、第一プライベートな時間に歯科の話はいやだ」と言う人もいる。そのような先生は外食も他町村で食べるか、出前してもらうのだ。


もひと昔前はこういうタイプの先生がほとんどであったような気がする。私の父もこういった関わり合いが嫌いで、私が地元で外食をするようになったのは30歳すぎてからである。私は父と違って、そとでこういった質問をうけてもそんなに苦にならなかった。よその先生のところで治療している人にも答えられる範囲で答えた。

も最近はすこし躊躇する場面がしばしば見られる。かつてはこういった質問は「親知らずは必ず抜かなくてはいけないのか?」「乳歯は痛くなかったら抜かなくてはいいのか?」「口腔外科とはなんだ?」とか歯科に関する知識や情報中心であった。ところが最近は「○×先生はこういう治療をしたが、適切な診療か?」「□○歯科で出した薬が合わない様だが、この薬はどんな副作用があるのか?」「冠を入れたがうまく咬めない。ひょっとして誤診・誤療ではないか?」など返答に困る質問がほとんどになってきた。

に困るのが矯正治療の途中で「この先生の腕は上手ですか?」などときかれるとホトホト返答に困る。これらの根底にはコミュニケーションギャップがある。このギャップをうめようと様々な努力をしているが、どうも中途半端な感じでこれがかえってこのような質問を生んでいるようだ。さらにマスコミなどで「セカンドオピニオン」を好意的にとらえて報道するものだから、ホイホイと我々に質問する。

れともう一つさらに憂鬱にすることがある。これは町内にごく一部(幸いにもたった1件)であるがどうも(私の説明力不足を棚にあげながら)私がフォローに困るようなことが頻発するところがある。例えば「某院で妊婦に歯科の適応のない薬を処方され、これが禁忌症の第1番に「妊婦」と書かれている 変ではないか? 先生どう思います?」と薬剤の辞典と薬袋を見せられた時には本当に困った。しかもこの薬、健康保険ではその時点では適用ではなく、どう切り返してよいのかわからなくなってしまったことがあった。

うして私がそういう思いをしなくてはならないのかよくわからないが、このセカンドオピニオンは上手に持っていくと患者さん・医療従事者双方にとって幸せなことであるが下手にこじれると大きな医療不信を招くであろう。早急な対策が望まれる。
<2003.10.9>

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