禁煙のすすめ
るテレビ番組で喫煙する医師が、禁煙しない理由として、「『統計調査』によって喫煙者にガン発病者数が、多いという結果があるのであってタバコがガンの原因の一つだという明確なメカニズムの解明には未だ至っていないので、自分も禁煙には至っていない。」と答えていました。

かに、喫煙者にとっての喫煙のメリットとして、精神、神経的に落ち着く(ニコチンの薬理作用としての毛細血管の縮小による脳内血流量低下によるもの)もあるとは思います。ストレスが多い方に喫煙者が多いのはこういった理由からでしょう。タバコを吸う自由も、喫煙による健康を害するリスクを理解された上でそのメリットからはあると思いますが。しかし、やはり喫煙者の方は、自由と権利のみを訴えているように思えます。権利をいうのならば義務(喫煙者のマナー)も重要だと思います。
タバコを吸わない非喫煙者の受動喫煙の問題を理解すること → 非喫煙者が吸うことになる副流煙の方が有害物質が多いといわれています
タバコの臭いがしてほしくない場所(食事する場所、病・医院など)では分煙する → 非喫煙者にとってタバコの臭い(手指、衣服についた臭いでさえ)は、嫌なものだということを理解する
ポイ捨てなどのゴミ問題、環境美化問題 → 吸い殻をはじめとするゴミの始末に責任を持つ
煙者の方の権利一方では片手落ちなので、非喫煙者の権利(タバコの煙、臭い、ゴミから逃れたい権利)もあってもよいのではないでしょうか。もっとも、この『マナー』というのも他人を思いやる心があれば、JTの広告のように明文化しなくても良いはずですが、日々忙しくギスギスした世の中だからこそ心の余裕もなくなっているように思います。ただ、冒頭の医師の台詞は、個人の意見としては間違っていないと思いますが、公衆衛生、医療人という観点からは、ご自分はともかく、統計に出ている以上『禁煙』を勧めなければいけない立場にある事は事実です。

ころで私の医院で禁煙をお勧めしているのは、このような理由からではありません。一番の理由は、ニコチンの薬理作用としての毛細血管の縮小がおこるため、歯肉、歯槽骨をはじめとする歯周組織へ栄養が行かず歯周病が確実に悪化するからです。産婦人科でも妊婦の禁煙を勧めています。これも胎児に栄養が行かず、早産、低体重児として生まれる事が多いからです。歯科、産婦人科領域の禁煙指導は、薬理作用からの指導であり、間違いない事実に裏付けされています。

去の禁煙回数の多さを自慢される方もいますが、狭心症、心筋梗塞をはじめとする病気で一命をとりとめた方には、禁煙に成功している方が多いことからも、禁煙は意 志次第といえそうです。

Dr.こみのEメールdental@wahaha.gr.jp

<2005.8.3>

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