味彩通信
Vol.19-1999.11
甘〜い誘惑と上手におつきあい
昔は貴重品だった砂糖も、今では肥満やむし歯などの原因と悪者扱いされています。甘いものは、食べると「ホッ!」としたり、元気が出たりするのです。でも、確かに食べ過ぎはよくありません。しかしこれは砂糖に限らず他の食品にも共通して言えることです。今回はそんな魅惑の砂糖について調べてみました。

「甘味」 それは、おかあさんの味!
赤ちゃんを育てる母乳には乳糖という「甘味」が 含まれているそうです。人が生まれて初めて口に する味覚といっても 過言ではありません。子ども 達が甘いものが大好きなのも、疲れたとき甘いも のを食べるとホッとするのも、こんなルーツが あったのですね。
脳をパワーアップ!!
脳や神経が働く時のエネルギー源となるのは唯一ブドウ糖です。 ブドウ糖は、ごはんやパン等の炭水化物でも摂取できますが、 速効性のあるのがお砂糖。からだの中で消化吸収が早く、失われたエネルギーをすぐに回復してくれます。
仕事や勉強など集中力、持続力が必要なとき「疲れたな」と思ったら、お砂糖の入ったお菓子や、 1杯のお砂糖を入れたコーヒーや紅茶でパワーアップ!もちろん食べ過ぎは禁物です。
でも・・・虫歯になっちゃう!?
歯の敵と思われがちな砂糖ですが、砂糖をたくさん摂る人にむし歯が多いわけではありません。むし歯は感染症でミュータンス菌という誰の口にも住んでいる細菌が、口の中に残っている、糖分を含んだ食べカスをデキストランというネバネバした物質に変え、これが歯垢となるのです。この歯垢が歯の表面や歯の間に残っていると時間が経つにつれ、むし歯菌が増殖し、歯のエナメル質を溶かす酸を出すことによりむし歯を作るのです。甘いものを我慢してイライラするよりも、食べた後には必ず歯を磨く習慣をつけ、常に口の中を清潔に保つようにすることが大切です。
*** お砂糖 Cook Science ***
コップ1杯の熱湯に、ナ、ナント!1キロの砂糖が溶けるってご存知でしたか? この性質が様々な効果を引き出し料理を美味しくしてくれます。
ココアの粉にあらかじめ砂糖を混ぜておくとダマにならない
肉に砂糖をもみ込んでおくとタンパク質と水分を結び付けるので肉を早く柔らかくします。
すし飯の合せ酢に砂糖を入れるとご飯が固くならず、つやも出ます。
豆などを煮るとき、砂糖は何回かに分けて入れるとふっくら柔らかな煮豆ができます。
卵や牛乳に砂糖を入れるとタンパク質の凝固温度を高めるので口当たりが柔らかく滑らかなカスタードプリンの出来上がり。
砂糖はカビや細菌に必要な水分をしっかり抱え 込むので細菌の繁殖を抑えます。
砂糖は温度で変化します。
砂糖の量と重さの目安

以前おせんべい屋のご主人に和三盆を分けていただきました。なんとも言えない柔らかい甘味で、 お砂糖にもいろんな甘さがあるのを知りましたが、巷には色々な甘味料がでています。次回はそんな甘味量について調べてみたいとおもいます。
参考文献:精糖工業会「お砂糖豆事典」「砂糖の調理科学」砂糖を科学する会「お砂糖1番BOOK」

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